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十五夜さん  (最終更新日:2005年9月18日)
 周りの田圃では、稲の穂が垂れ下がってきてます。 そして、田圃の畦道では、彼岸花が咲いてます。 十五夜のお月見用のススキは、毎年、集落の子供達が配って回るんですけど、 穂が出てるんですかね...?。
彼岸花 彼岸花

 出水市の全地区で行われてる行事かどうかは分かりませんけど、 ここら辺りでは、子供達がススキを取ってきて、 夕暮れ前に、集落のすべての家庭に届けてまわり、 夜になると、十五夜さんの御供え物を集めて回って、 綱引きのときに、みんなで食べるという行事があります。 御供え物ですから、ボタモチ、サトイモ、 そんな農作物に関連したものが多いんですけど、 リンゴ、梨、柿、栗って果物も供えてあります。 僕が小学生の頃は、中学生の連中が、先に果物をとってしまって、 ボタモチやら、サトイモやら、 そんなのしか回ってこなかったのを覚えてます。

 昔は、中学3年生が一番の年長者で、 子供会会長、少年団団長という役をやってて、 十五夜の前日の夕方に、子供達だけで自転車に乗ってススキ採りに行って、 十五夜の夜も、子供達だけでススキを配って、 御供え物を集めて回って、自分達だけで食べて、 その後、肝試し(お墓まで行って、目印を取ってくる。)やったり、 子供達、というか男の子達の行事でした。
 今は、子供達がススキを載せた一輪車を押して、配ってるんですけど、 お母さん達が付き添ってたり、 お父さん達が軽トラでススキを運んで、子供達が配って回ったり、 女の子達も一緒に配ってたり、 昔とは、ちょっと違ってます。
 それに、御供え物を集めに来るのも早いです。 僕らの頃は、8時過ぎとか、夜になってからでしたけど、 今は、5時、6時頃、ススキを配った30分後とか、とにかく早くて、 夕日が沈む前、お月さんが御供え物を見る前に、 ...御供え物を飾る前に集めに来ることもあるので、 御供え物を、子供達に直接渡すこともあります。 お月さんに飾るんだから、お月さんが出てくるような時間帯、 せめて薄暗くなってからじゃないと気分でないと思うんですけど、 明るいうちの方が、子供達が安全なのは分るし、 その後の綱引きの時間も必要なんでしょうけど、 なんだか、こー、十五夜って気分がしませんねー。

 僕らの頃は、真っ暗になってから集めに回って、 一輪車に載せたザルに、どんどん入れてましたから、 後からは、ボタモチとサトイモの煮物が混ざったり、 何が入ってんだか分からないくらいになって、食べれない物も多かったですけど、 今は、集められることを意識して、 ラップで分けたり、ビニール袋で分けたりしてありますから、 綱引きのときに、みんな食べられるみたいです。 昔は、ラップで分けたくても、ラップとかビニール袋は、もっと貴重な物で、 あんまり無かったように思います。 単に貧乏だっただけかもしれませんけど。


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