誘引

 太陽に向かって真っ直ぐ伸びてた新枝を、 ジンワリと倒して、葡萄棚に、テープで留めます。

 枝が長く生ってくると、枝の重みや、強風のために、 枝が横になってしまったり、上下逆さまになったりするのです。 そうなると、枝が一個所に寄ってしまって、 妙な日陰ができたり、ぽっかりと空いた空間ができたり、 で、日陰のとこは、実止まりが悪かったり、実が太らなかったり、 たくさんの不都合が起きてしまいます。
 そうならないように、できるだけ多くの葉に、ちゃんと光が当たるように、 枝の位置を決めてやるのです。

 テープナーです。 これ使って、誘引します。
 1回カチッとやると(レバーを握ると)、 テープナーの先端部から、ビニールテープが引っ張り出されて、 10cmくらいの長さに広げてくれます。 その引っ張り出されたテープで、枝と葡萄棚の接点を挟んで巻いて、 もう一度カチッとやると、 カッターでテープを切りながら、ホチキスみたいに留めてくれます。
 葡萄専用の道具ってわけじゃなくて、 空豆(4月豆?、5月豆?)栽培にも、使われますから、 農業したことある人は、見たことあるんじゃないでしょか。


 枝が伸びて、葉数も多くなってきてるので、 枝だけのときに比べると、日陰になってきてます。 でも、一応、日焼け止め対策は必要です。 直射日光に当たり続けるよりも、長袖着てた方が、 暑そうに見えても、楽(楽ってことはないけど...。)なのです。

 ビニールハウスのは、そんなに風が当たらないので、 枝が折れたりすることは少ないんですけど(ネコに折られるくらいで)、 露地の場合は、直接風が当たるので、強風のときは、けっこう折れてしまうのです。 今年も、たくさん折れました。
 折れることを見越して、多めに枝を取ってはあるのですが、 まぁ、せっかく手入れしてきたんだから、折れない方が良いに決まってます。 どんだけ実止まりするか、分からない時期ですから。 ということで、強風に揺さぶられて折れないように、 というのもあります。
 なんせ、折れるときは、新枝だけじゃなくて、 種枝から折れてしまうので、5本くらい、ゴソッと無くなって、 ポッカリと穴が空いたようになってしまうときもあるのです。

 ビニールハウスの中も、全然風が当たらないわけじゃないし、 ビニール剥いだ後のこともあるので、誘引しなきゃいけないんですけど、 今のところは、時間がありません。 ビニール剥ぐまでには、なんとかしたいものです。


最終更新日:1997年5月22日
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