ぶどう狩り・産地直売・地方発送
山門ぶどう園便り 2025年8月19日
山 門 ぶ ど う 園
〒 899−0132 鹿児島県出水市下知識町1116番地
TEL 0996−62−1571
FAX 0996−62−4450
https://roshiroshi.synapse.kagoshima.jp/ 「山門ぶどう園」と入力して検索できます。
巨峰(7月末〜)、シャインマスカット(8月中旬〜)、
ロザリオビアンコ(9月末〜)、赤嶺(セキレイ 9月末〜)、
マスカサーティーン、ヌーベルローズ、マスカットノワール、紫玉(シギョク)、紫苑(シエン)
今年は、7月29日に、巨峰の収穫を始めました。
いつもは、7月20日頃、子供達の夏休みが始まるころには、収獲を始めていましたから、
連日、電話問い合わせがケータイに転送されてきたり、
電話問い合わせせずに買いに来られてしまって、畑から出て行って説明したり、でした。
収獲開始を待ってる日々は、ただ待っているわけではなくて、
少しでも順調な着色と糖度を目指して、畑の中で、枝の配置換えしたり、枝先垂らしたり、
脇芽から伸びてしまった枝を切ったり、追肥したり、がんばっているのです。
問い合わせの電話のたびに、手袋を外して、電話にでていましたから、
時間かかるなあ、って思ったり、
ケータイへの転送電話は電話代が高いんじゃないっけ..?、など思いながらも、
店番、電話番もいない状態で、みんなで畑にでてきてますから、仕方ないかなあと思いながら、仕事していました。
収獲、販売を始めてからは、スタッフが売場にいて、電話にもでてくれますから、
問い合わせ電話が転送されてくることもなくなり、枝管理などの仕事にがんばれるようになりました。
今年は、春に新芽が出るのも、花が咲くのも、10日間くらい遅かったですから、
収獲開始が遅くなるのは、想定していた通りと言えば、そうなんです。
いつもだったら、花が咲くまでが遅れていても、途中で天気の良い日が続いたりして、
着色が始まるころには、「いつの間にか追いついたなあ。」という感じになり、
7月20日ころに収穫開始できたりするのです。
今年も、追いついていた木があったかもしれませんけど、
10日遅れだからって気持ちもあり、収穫に踏みきれなかったです。
テレビ、ラジオで、他地区のぶどう園の収穫開始のニュースを見聞きするんですけど、
出水地区のぶどう園は、どこも10日近く遅れていて、7月末に始められれば、ってことでしたから、
じっくりと、着色するのを、糖度が上がるのを待っていました。
種無し品種が増えて、1回目のジベ処理から、粒間引きして、2回目ジベ処理をするまでを、2週間以内に収めるために、
種無し品種の仕事を優先させています。
どんだけスタッフが頑張っても、巨峰の摘果、粒間引きが先延ばしになり、房数、粒数が多いままの期間が長くなり、
余計な養分を使ってしまった後に、摘果、粒間引きすることになるので、
巨峰の生育が遅れて、収獲開始が遅れているってこともあると思います。
じっくりと待ってから収穫を始めたこともあり、
色の濃い巨峰が収穫できていましたし、とっても甘いと喜ばれました。
以前から、よくある話なんですけど、最初っから甘いと言われた年は、経済的にはあんまり良くなくて、
最初は、(お客さん)「少し酸味ありますね。」、
(僕)「ですよ。
酸味がないと、甘いだけで、ぶどうって気がしないってお客さんも多いですから、
酸味のあるころから収穫を始めます。
同じような着色具合でも、だんだんと酸味が抜けて甘く感じるようになりますから、
酸味が嫌いな方は、後から買いに来られたり、後日発送するように地方発送の注文されたら良いと思います。」
って会話のある年の方が、結果的には、経済的には良い年になるのです。
最初っから甘い年は、天気が続くと熟れ過ぎになってしまったり、元々量が少なかったりしますから、
売上の少ないまま、終了してしまうのです。
今は、ビニールをはったり、はいだりって仕事を減らすために、巨峰の面積、量を減らして、
シャインマスカットなど、ビニールはりっぱなしにできる品種、
長く木に生らせておける品種を増やしてきてますし、
巨峰も、夜中には水を撒きっぱなしにして、熟れ過ぎにならないように、出来ることはやってますから、
最初っから甘いと言われた収穫シーズンんですけど、経済的にも良い年になってほしいです。
昨年も、過去にないくらいに暑かったんですけど、
今年は、梅雨明けが早かったこともあって、梅雨明け以降が、もっともっと暑くなりました。
スタッフは、早朝7時ころには来てくれて、僕が家事などやってる間に畑に出て、仕事を始めてます。
ちょっとでも気温の低い時間帯に仕事を始めて、
10時、15時のお茶休憩の時間以外にも、
11時、14時、など、10分くらい座って水飲みましょうか、って時間とったり、
少しづつでも暑さ対策しながら、頑張ってもらいました。
最近、暑い現場で働く人達には、空調服ってのが流行りですけど、
僕自身は、音が嫌で、着たことがないのです。
スタッフには、買って使ってみますか..?、ってきいたこともあったんですけど、
うるさく感じたり、おしゃべりできなかったりで、人気ないです。
冬の剪定時期には、あまりの寒さに、電熱線のついたベストを買って、着てみたんです。
温かくなりました。
でも、いつものようにラジオを聴こうとしたら、すごい雑音で、
こんな雑音が入るようなものを着てて、体は大丈夫なのか..?、って気がして、
バッテリー外したまま、ふつうのダウンベストとして使ってました。
シャインマスカットなどの種無し品種が、いつもより早く、安定して収穫できるようになりました。
花が咲いた後の一回目ジベ処理が、いつもより1週間ほど遅かったので、
収穫時期も遅くなるだろう、と思っていたのですが、
糖度が高くなりすぎて黄色っぽくなってる木もあるくらいに、いまのところは、順調に採れてるようです。
いつものように、房の一番下の粒を切り取って、デジタル糖度計で計っています。
なんで収穫が早まったんだろう..?。
今年は、全品種の袋かけまで終わった後、収獲前の休みに入る前に、
スタッフみんなで、一気に、摘心、脇芽切りしてくれたのが、効果あったのかなと思っています。
これまでは、みんなが収穫前の休みのときや、巨峰の収穫、販売をやってるときに、
僕が、ボチボチと摘心、脇芽を切ったりしていたんですけど、
脇芽が枝となって随分と伸びていて、見るからに栄養分を無駄に使ったなあ、
という感じではあったのです。
今年は、一気に切ってもらえて、陽射しが通るようになっていて、
今の僕の仕事は、見逃し残った枝を切り続けたり、脇芽が出かかってる状態で摘み続けたり、
という程度の仕事ですんでいて、栄養の無駄使いが少ないんだと思います。
日照りで、畑潅の断水って放送があった直後に、大雨でした。
晴れ続きの後の雨で、粒が割れないかとか、心配したんですけど、
晴れ続きの間も、夜中に、スプリンクラーで水をまいていたので、
水に慣れていたんだろうと思いますし、
着色状態としても、ビニールをはいだ直後とは違って、
ある程度以上には着色していたので、粒が割れたりすることはなかったです。
着色が止まるかもって心配もありましたけど、
赤茶色くらいには着色していたので、そのまま止まることなく、雨の中でも着色が進み続いた感じです。
この辺りは、大雨でしたけど、夜中の雨だったり、降り続くという感じの大雨ではなかったので、
ぶどうの状態への影響はなかったんですけど、
鹿児島県の大雨の後は、熊本県で大雨になって、宅急便さんが、東京からのトラックが来ないから、
こっちからの荷物を載せるトラックがない、って、荷受け停止になってしまって、地方発送には影響がありました。
それまでに荷造りしていたものは、どうにか荷受けしてもらいましたけど、
翌日から2日間だったか、
「九州以外には発送できますけど、九州内への冷蔵便は集荷停止です。」という状態が続きました。
お盆前に食べてほしいと注文された地方発送が、採れるぶどうはあったんですけど、発送はできませんでした。
これまでも、台風が来るから午前中だけで集荷を止めますとかあったんですけど、
台風の予想進路に合わせた措置だったので、
こちらとしても分かりやすかったんです。
今回は、ほんと、突然、大雨で発送停止で、
しかもお盆前で、
注文を受け付けつけるときに、「遅れることありますよ。」と、説明はするんですけど、
「まだ届いたって連絡がありません。」って問い合わせが多くて、
その度に、仕事を止めて、
発送伝票をめくり、問い合わせ番号でヤマト運輸さんの履歴を調べて、
到着してるようであれば、お届け先に電話して、本人が受け取られたことを確認して、
依頼主さんに報告して、
発送できていなかったり、輸送途中であれば、その旨、依頼主さんに報告したり、
大変な仕事量でした。
大きな通販会社さんみたいに、オペレーターさんが、ささっとパソコンで検索して、すぐに報告できれば良いんでしょうけど、
パソコンを使えるスタッフもいなくて、紙の発送伝票を、人力でめくって探すというのが、
これから先も続きます。
丁寧な御礼状も良いんですけど、まずは、「受け取りましたよ。」って、早めに電話連絡していただければ、
安心されると思います。
年々、ビニールをはったり、はいだりって仕事が、大変になってきてます。
今年は、巨峰部分以外にも、ビニールの経年劣化や、台風で破れてしまった辺りも張り替えが必要で、
何年かぶりに、大部分を張り替えました。
ビニールハウスの上に登って、ビニール張り替えをできるスタッフは少ないですし、
ビニールはり、ビニールはぎのときだけ手伝ってもらう方々も、健康面の不安やらで、
来れたり、来れなかったりで、ほんと大変になってきてます。
過去には、シルバー人材センターさんに依頼して来てもらったりもあるんですけど、
シルバー人材センターさんも、登録人数が減ってきたとか、
高いところに登って作業できる人が少ないとか言われて、
「無理して来てもらったけど、上でうずくまってしまって動けない人がいる。」ってことでは、
他の人まで動けなくなってしまうので、依頼できなくなってしまいました。
どうしたもんだろうか、
丸ごと請けてビニールはりしてもらえるとこはなだろうかと、
農協さんや、資材会社さんに問い合わせしたんですけど、数日待たされた後に、
ビニールを買ってくれたとこに、ビニールはりの手伝いとして数人行くことはあるけど、
それ以外のとこには手伝いに行かないし、丸ごと請けてビニールはりってこともやってない、
という返事ばかりでした。
そんな困ってるときに、知り合いの農家さんから、自分とこのビニールはりに来てくれる人達を紹介してもらえて、
3人、来てもらえることになって、
いつものメンバーとで、なんとかビニールはりができました。
僕らは、早朝6時半ころに集まって、うっすらと明るくなり始めたころには、ビニールを広げ始めるんですけど、
助っ人の3人さん達は、会社時間で、朝は8時からと決まっているからって、
早朝からの仕事開始には応じてもらえなくて、
少人数でビニールを広げ始めて、2棟だったか、広げ終わった頃に、
8時前に、3人加わって、その後は、夕方まで頑張ってもらいました。
できれば、風が吹き始まる前に、ビニールを広げてしまいたかったんですけど、
9時のお茶休憩の後は、風が吹いてきてしまって、進みが悪くなってしまいました。
まあ、人数がいたおかげて、夕方までかかって、予定のところまで進められました。
いつもは、本園のビニールはりを、1日で広げてしまうんですけど、
いつもより、張り替える棟数が多いので、少し残ってしまって、
広げたとこに網をはったり、後始末しながら、風の無い日を待って、もう一度、少人数で広げました。
希望を言えば、あの慣れた3人さんが、朝早く来てくれれば、風の無い時間帯に来てくれれば、
もちょっと楽なんだけどなあ、なんですけど、
「今年は、ビニールはれなくて、ぶどう作れないんじゃないか。
今年作れないと、枝管理もできないから、ぶどうの木がダメになって、来年以降も作れない、
これでぶどう園も終わりかなあ。」、くらいに考えてたこともありましたから、
朝8時でも、遅くからでも、ちゃんと来てくれた3人さんには感謝です。
でも、来年は、他所のビニールはりは朝8時からでも良いから、
ウチとこだけは、もちょっと早い時間帯に、風の無い時間帯に来てくれないかなあ、と思うことでした。
お盆前に、御礼のぶどうもあげたし、しっかりと受け取ったんだし...。