ぶどう狩り・産地直売・地方発送
山門ぶどう園便り 2021年8月2日
山 門 ぶ ど う 園
〒 899−0132 鹿児島県出水市下知識町1116番地
TEL 0996−62−1571
FAX 0996−62−4450
http://www2.synapse.ne.jp/roshiroshi/ 「山門ぶどう園」と入力して検索できます。
○ 巨峰(種有り/種無し)
・・ 7月下旬〜9月
○ ロザリオビアンコ(マスカット)
・・ 8月〜11月
○ セキレイ(赤嶺)
・・ 9月〜12月
○ シャインマスカット
・・ 8月〜9月
今年、ビニールはりした日付は、例年と変わりないくらいだったんですけど、
新芽が出て、枝が伸びて、葉っぱが広がって、花が咲き始めるくらいまでは、
10日間くらい早く動いてる感じでした。
花切りなどの仕事を始めようかって時期になって、
いつものスタッフさん達に、「今年もおねがいします。」って連絡したときには、
「え、もう..?。」って驚かれました。
収穫時期、どんだけ早まるんだろうって言われたりもしましたけど、
花が咲いた後は落ち着いてきて、袋かけ時期になっても、そんなに色着いてなかったですし、
収穫開始は、例年通りくらいになりました。
梅雨に入るのが早かったですし、最初っから梅雨末期のような豪雨で、
梅雨明けも早いんじゃないかなって、期待していたんですけど、そうではなかったです。
雨が降らない日も多かったんですけど、10日間予報は、雨、曇りの毎日で、なかなか終わらない梅雨でした。
梅雨が明けないとビニールをはげないもんですから、
カンカン照りの日には、葉っぱが焦がれそうで、肥大と着色が止まりそうで心配しましたけど、
色着きは、順調にすすんでいたようです。
昨年と同じくらいの日付になって、大雨が降って、大雨が止んだ後には、梅雨明けになりましたから、
天気予報、10日間予報では、曇り、小雨の日も続きそうでしたけど、
大雨さえ降らなければ、裂果することもないだろうと、7月14日、15日に、ビニールをはぎました。
その後、多少の雨はありましたけど、強い雨が降り続くってことはなかったですから、
ひどい裂果もなかったです。
ちょっと降らなさ過ぎる気がしますから、夜中には、スプリンクラーで水を撒いてます。
農家さんによっては、糖度を上げるために、収穫前、収穫中は、地割れするくらいまで水を切るって考え方もありますけど、
美味しさってのは糖度だけではなくて、食味とか大事だと思いますから、少しづつ水をまいてます。
7月20日ころにもなると、そろそろ時期ですねえって、お客さんが来れれますから、
スタッフ数人で、小屋の掃除して、店開きして、ボチボチと、収穫、販売してます。
いつもの年の収穫開始のときには、巨峰だけ、種有り巨峰だけなんですけど、
今年は、1本の木だけ、種無し処理した巨峰の色着きが早くて、
食べてみたら美味しかったようで、採りましょうということになりました。
他の木が続いて収穫時期に入れるかは分からなかったですけど、今のところは、収穫できているようです。
昨年までは、シャインマスカットと同じ枝管理でしたけど、
今年は、枝の先端を地面スレスレまで垂らして、脇芽の葉っぱを残さずに切ってしまって、
陽射しが通るようにしています。
ジャングルのようで通りにくいんですけど、栄養が枝先に行かずに実に行くようになって、
着色するようになったんじゃないかと思います。
それに、何年目の若木だったか、調べてないですけど、
年々、落ち着いてきて、実の方にも養分がいくようになったのかな、と思います。
僕(園主)も、今の時期、いつもの年は、住所書き、接客など、販売に忙しい時期なんですけど、
昨年同様に、売り場はスタッフさん達が頑張ってくれてるので、
ほとんど畑の中にいます。
脇芽を切ったり、長い枝を摘芯したり、棚下に垂らしたり、
木の根元周りに撒いた肥料が、養分が、枝葉の成長ではなくて、実の成長、着色に使われるように、
房に、房の真上の葉っぱに、陽射しがあたるように、地道に仕事しています。
それと、カラスに袋を食い破られたりしてますから、常に新しい袋を持ち歩いてて、かけ替えてます。
7月29日に、新聞折込チラシを入れました。
いつもと似たようなチラシなんですけど、「出水市観光協会推薦」と「ぶどう狩り」が書いてないです。
出水市観光協会は、出水市特産品協会と合併して、出水市観光特産品協会に名称変更になり、
これにともなって、出水市観光協会推薦って文言が使えなくなりました。
箱、袋に印刷した文字は、在庫がある分には使って良いですけど、次に作るときからは使わないで下さい、ってことでしたから、
発送用の箱は、新しく印版を作ってもらいました。
ぶどう狩りは、昨年の7月くらいまでは受け入れていたんですけど、
案内するスタッフは元気でも、実年齢は若いとは言えませんから、もしものときは重症化リスクも高いですし、
消毒も、手指、ハサミくらいの消毒で良いのか、
お客さん達が触る果袋も、度々、アルコール消毒しないといけないだろうかとか、
いろいろ考えて、コロナ禍が終わるまでは、ぶどう狩りは受け入れないことにしました。
地元の子供達だけでも、って考えたりもしたんですけど、
地元の子達がぶどう狩りしてるときに、隣町の子達はダメとか、都会から来た子供達はダメとか、言うと、
差別みたいにもなりますし、ぶどう狩りは完全に受け入れないことにしました。
コロナ禍が終わりましたら、また再開できたらと思います。
ちょっと考えすぎ、と思われる方もいらっしゃるでしょう。
僕は、以前、小学校の招待給食のときに聞いた、食品を扱う自営業の奥さん達の話を思い出します。
手袋して仕事して、手を洗う、石鹸で洗って、消毒して、また手袋して仕事して、
繰り返してると手の皮がむけたりするんだけど、それでも繰り返します。
一年中だったか、ノロウイルス感染症が流行る時期になるとだったか、
家族には、生野菜、お刺身を食べさせないし、お寿司も食べに行かせない、
ご近所さん家族が寿司屋さんに行っても、一緒にと子供達が誘われても、我が家は行かせない、とおっしゃってて、
「ウチも。」、「ウチも。」と、みなさん激しく同意されてて、
生活、お店、家族の存亡がかかってるのがヒシヒシと感じられました。
このコロナ禍、あの奥さん達が、どんな方法で自主防衛されてるのか聞いてみたいですけど、
招待給食も自粛、中止されてますから、話を聞くこともないです。
肥料撒きをしてる頃だったか、大きなお茶農家さんからの紹介ということで、テレビ番組の取材の電話があって、
常連さん達が高齢化してきてる今日このごろ、新規のお客さんを増やしていくことは、
ぶどう園を維持していくには、宣伝活動は必要なことなので、
喜んで取材を受けますって返事をしたんですけど、
肥料まきが終わってから、冷静になって考えて、お断りすることにしました。
御盆前に放送される番組だったもんですから、
ただでさえお客さんの多いお盆前に、テレビを見たという新規のお客さんまで多数来られると、
コロナウイルスの新規感染者が増えてきてる中で、人口密度が上がりそうですし、
御盆前のスタッフ不足で大混乱が起きそうですし、
僕自身が親の介護のために売り場にいる時間が短くなってきてて、スタッフの負担が重くなってきてて、、
これ以上の負担はかけられないという結論になりました。
気にかけて紹介して下さったお茶屋さんには、ほんとに申し訳なかったです。
できれば、オリンピックも終わって、コロナ禍も落ち着いてくるであろう秋にでも、また話があればなあって思いますが、
一度断ったので、まー無理でしょうねえ、次は無いでしょうねえ。
さて、冬の仕事の話です。
何年前に注文したのが忘れてしまいましたけど、
紫苑の苗木が、やっと送られてきましたから、
本園テラスの下と、分園テラスの下と、分園トンネルハウスの中に植えました。
全部、赤嶺の中に植えたこともあって、なかなか陽射しも届かなくて、
なかなか伸びないです。
2本は、せっかく出てた新芽も、枯れてしまいました。
「登熟状態が良くないので。」って理由で、苗木屋さんから、何年も苗木が送られてこなかったことからも、
ちょっと弱い品種なのかなって気もしてます。
赤嶺が、粒間引き時期に縮果症が出やすかったり、収穫時期には晩腐病でダメになったり、なので、
一部分だけでも、収穫時期が遅い紫苑に、種無し処理する紫苑に植え替えようかとしたんですけど、
苗木の時点で、こんだけ弱いと、先々、多難な気がします。
病気に弱いですけどけど、作り慣れた赤嶺の方がマシなんじゃないかって思えたりします。
他にも、赤系種無し品種のヌーベルローズと、シャインマスカットに似てるマスカサーティーンの苗木を植えました。
どんなぶどうかって話は、食べれるようになったら、売れることになったときには、紹介しようと思います。
苗木屋さんのカタログの解説を読んで注文してますから、良いとこばかりの情報を元に注文してますから、
ちゃんとした実を作れずに、木を切ることになるかもしれないですけど、
人手の確保を考えたときに、ビニールをはったり、はいだりする種有り巨峰作りは、だんだんと難しくなってきてるので、
収穫時期までビニールはりっぱなしにできる品種を増やしたいのです。
世間でも、種無し品種が流行りで、市場出荷される農家さん達に言わせれば、今は種無しじゃないとダメ、ってことですけど、
直売では、いつもと変わらない種有り巨峰が人気なもんですから、種無しばかりにはできないです。
人気の問題もありますけど、仕事の日程、タイミングの問題もあります。
種無し処理は、1回目のジベ処理の後、粒が大きくなってきたら粒間引きするんですけど、
10日くらい経ってしまうと、粒が詰まってしまって、ハサミが入らなくて、粒を間引くのが難しくなります、
ジベ処理の2回目は、1回目から2週間後くらいとなってますから、
それにも間に合わせないといけません。
種有り巨峰と比べると、花切りのタイミングには日程的な余裕があるんですけど、
花が咲いた後の仕事、ジベ処理、粒間引きは、日程的な余裕が全く無いなあ、というのが、
種無し品種が増えてきた今年、実感してしまったことです。
YouTube動画では、園主さんが、ちゃっちゃと粒間引きしてる姿を見ますが、
何年も種無し品種を作ってきて慣れてる、ってことかもしれないですけど、なかなか、同じようにはできないです。
だから、この時期の人手を増やせるか...?、一部のビニールハウスの中を暖房して花が咲く時期をずらすか...?、ってことなります。
でも、油を燃やして暖房するって、どうなんだろう...?、って気もするのです。
暖房機を設置して、油を買って、経費が余計にかかりますから、販売価格が上がることになります。
それに、温暖化で巨峰などの色着きが悪くなってきて困っているというときに、
さらに自ら油を燃やして、さらに温暖化を進めるというのは、どうなのか..?、って考えたりするのです。
昨年、2本のクイーンニーナを移植して、1本、枯らしてしまったんでしたけど、
今年、陽当たりの悪いとこに植えてあった残り1本も、陽当たりの良いとこに移植しました。
あんまり切り縮めずに植えましたから、生きるかな、枯れるかなって、心配していたんですけど、
元気に新芽が出てきました。
枝ばかり太くなると、来年の芽が出にくかったりするので、
適度に負荷がかかるようにってことで、実を生らせました。
シャインマスカットのジベ処理の残り液がありましたから、それを使って通常通りにジベ処理しました。
粒数は減らしてありますから、箱詰め用などには無理なんですけど、
試食したり、家庭用袋入りを作ったりはできるかもしれないです。
今年は、房数、粒数が少ないからってこともありますけど、
防風林の近くに植えてあった昨年までよりも、色着きやすいような気がしています。
泥だらけ、汗まみれになって頑張って移植しましたけど、
来年、再来年くらいまでかな、枝を垂らしたりして作ってみて、この場所でも色着かないようであれば、
他の品種に植え替えることも検討しないと...。