ぶどう狩り・産地直売・地方発送                                     山門ぶどう園便り 2020年8月1日
    山 門 ぶ ど う 園
  〒 899−0132 鹿児島県出水市下知識町1116番地
  TEL 0996−62−1571    FAX 0996−62−4450
  http://www2.synapse.ne.jp/roshiroshi/  「山門ぶどう園」と入力して検索できます。
    ○ 巨峰(種有り/種無し)     ・・ 7月下旬〜9月
    ○ ロザリオビアンコ(マスカット)  ・・ 8月〜11月
    ○ セキレイ(赤嶺)        ・・ 9月〜12月
    ○ シャインマスカット       ・・ 8月〜9月

 6月末から7月にかけての長雨で、7月15日まで、ビニールをはぐことができなくて、巨峰の着色が遅れてましたから、 7月末現在、新聞折込チラシは入れてないです。 でも、7月20日ころにもなると、そろそろ時期ですねえって、お客さんが来れれますから、 スタッフ数人で、小屋の掃除して、店開きして、ボチボチと、収穫、販売してます。
 僕(園主)も、いつもの年は、住所書き、接客など、販売に忙しい時期なんですけど、 6月末から7月にかけての長雨の影響で、遅れに遅れた巨峰の着色などを改善しようと、 脇芽を切ったり、長い枝を摘芯したり、棚下に垂らしたり、畑の中でがんばってます。 木の根元周りに撒いた肥料が、養分が、枝葉の成長ではなくて、実の成長、着色に使われるように、 房に、房の真上の葉っぱに、陽射しがあたるようにしています。 そして、シャインマスカットやロザリオビアンコも、長雨、日照不足の影響を受けているでしょうから、 早く美味しくなるように、お盆に間に合うように、巨峰と同じような手入れを、地道にがんばってます。
 芦北町辺りでは、水害被災された方も、大勢いらっしゃるので、 新聞折込チラシは、どうしようかな〜と思ったりもしたんですけど、 毎年、同じ新聞折込チラシを待ってる方もいらっしゃるようですから、 8月5日には、新聞の配達が可能な地区には入れようと思います。
 今年になってからの心配事は、やっぱり新型コロナウィルスの影響でした。 ぶどうを、いつも通りに作って、はたして、買いに来られる方が、どのくらいいらっしゃるのか...?、って不安です。 でも、今年、作らないと、来年の枝、来年の木が、無くなってしまいますから、 今年だけ作らないってわけにはいかないので、、 いつもの年と同じように作りました。
 7月になった頃には、マスク、スプレー容器なども、手に入りやすくなりましたから、 水で薄めた消毒用アルコールを入れて、レジ横や、試食用のテーブル席など、あちこちに置きました。 ビニールハウスのパイプで、骨組みを作って、飛沫防止用に、買ってきたビニールシートを、レジの前に垂らしました。 他には、試食をどうしようか、冷水をどうしようか、などなど、だったんですけど、 とりあえず、いつも通りに試食など出してみて、警戒して食べない方は食べないで良いし、ということにしました。
 始めてみると、みなさんマスクをして来られて、すぐに手にアルコールスプレーされたりしますが、 いつも通りに試食されますし、残ったのはお持ち帰りになります。 いつもと変わりないかな、という感じがしてます。 困るのは、みなさんマスクして来られるので、遠くからでは、声が聞こえないとこからでは、どなたが来られたのか分からず、 さらに、レジの前に垂れてるビニールシートも、相手を分かりづらくしてくれてて、 知り合いにも気が付かずに、後から、帰られてから、発送伝票を荷造り担当に回すときになって、「あら〜。」って感じなのです。
 もうひとつの心配事は、レジ袋有料化でした。 これまでは、透明な袋に入れた家庭用ぶどうは、買われるときに、絵や名前入りの白いオリジナル袋に入れて、渡していたんです。 白い袋に入れた状態にしたとこで、商品、袋詰めした家庭用袋入り、としてきたんですけど、 材質は、プラスチックですし、とってのついた形は、レジ袋なもんですから、 どうしたもんなんだろうかと、ずっと考えてきていたのです。 考えても分からないので、資材屋さんにきいてみましたら、「材質も形も、プラスチックのレジ袋なので、対象だと思います。」ってことでした。 袋代金をいただくことにしました。 心配はしましたけど、世間で、スーパーなどで有料化になってから一か月近く経ってますから、 マイバック持ってまわるのが当たり前になってて、ほとんど、白い名前入りの袋に入れることはないです。 「家庭用袋入りだけど、ご近所さんなどに、ちょこっとあげる。」って方は、 ぶどう園の名前入りの袋にいれてあった方が良いって、袋を買って帰られる方もいらっしゃるようです。 この分だと、袋の資材屋さんとの付き合いは少なくなりそうです。
 さらに心配ごとになったのが、巨峰の色着きの遅れです。 本園無加温ハウスの巨峰の袋かけの頃は、ポツンポツンと着色するようになってきてて、 鳥が食べ始めたもんですから、たくさん着色した房だけ、先に袋かけしたのでした。 袋かけ直後は、肥大も着色も止まるもんなんですけど、 だんだんと着色を再開したのが、袋の表面の色からも分かるようになってきてて、 このまま様子見かな、という感じでした。 でも、いつからだったか、雨が降りっぱなしの日々が続くようになり、 ビニールハウスの中なので、直接、雨水が当たるわけではなくて、地面も乾いてるくらいだったんですけど、 陽射しが少ないもんですから、 枝葉が成長することと、粒が大きくなることに養分を使っているようで、着色が進まない状態になってしまいました。 ビニールをはいで、陽射しを当てれば、着色は進むんですけど、 雨が降り続いてますし、 雨に当たり続けると、粒割れも心配ですけど、カビっぽい病気で葉っぱが落ちて、枝が枯れて、味の無い実になってしまうのが最悪です。 天気予報を見続け、ビニールはぎのタイミングを考え続けました。 7月14日には、大雨予報でしたけど、15日、16日は、曇り予報になってきました。 ホントは、晴れ予報が続くまで、待てれば良いんですけど、 着色状態、いつもの収穫開始の日付を考えると、それまで待っていられず、 7月15日に本園、7月16日に分園、ビニールをはぎました。 出水地区の他のぶどう園さん達も、同じ判断の様でした。
 ビニールをはがす前に比べると、急に着色が進み始めたと思います。 ときおりの雨のためか、ビニール剥ぎのときの雨のためか、 木によっては、割れてる粒がでてきましたけど、房型が崩れるような割れ方、数ではないです。 これまでに撒いた肥料が溶けて効いてきたかな、ってくらいの雨でした。 その後は、晴れ続きで、カラカラ状態での急激な大雨は、生理障害などが心配ですから、 8月になってからは、夜中に、スプリンクラーで水をまいてます。 着色進めたり、糖度を上げたりしないといけないんですけど、乾燥で実が軟くなったりすることのないように、 管理していかないといけません。

 さて、冬の仕事の話です。 昨年、品切れで届かなかった赤嶺の苗木が、今年は届いてましたから、 無加温ビニールハウスの中に2本、分園トンネルハウスの中に8本、 赤嶺が植わってる辺りに植えました。 何もないとこに植えるわけではないので、陽射しの辺り具合とか、古木の根っこの張り具合も影響するのか、 苗木は、育ったり、育たなかったりします。 苗木の育ち具合と、古木の衰え具合、テラス下とか、他の木の状態を見ながら、移植することにもなると思います。
 本園の「下のハウス」と呼んでるとこに植えてあった2本のロザリオビアンコを切りました。 そこに、本園二重ハウスの中のシャインマスカット1本と、分園トンネルハウスの中にあったシャインマスカット3本を、移植しました。 種無しぶどうと、種有りぶどうが、同じハウスの中にあると、 隣り合った部分で、薬かけを遠慮してしまって、種無しぶどうに種が残ってしまったり、 種無し用の薬が種有のロザリオビアンコにかかって種無しになってしまったり、 ビニールで仕切りを作れば、どうにかなるのかもしれないんですけど、室温、換気の問題とか、混植は、ちょっと難しいのです。
 これまで、移植するときには、枝を切り詰めて、木を小さくして、植えといたんですけど、 種無しぶどうは、一芽剪定で、出てきた枝は、最初は伸びなくても、根っこが伸びた後は、枝は伸びすぎるくらいに強くなってしまって、 来年の種枝として使い難くなってしまうので、 あんまり強い枝にならないように、枝を伸ばしたまま、植えておきました。 枝先まで水、養分が届かないときは、先の方は枯れてしまうかもしれないけど、 生き残った部分を残せば良いだろう、くらいの考えです。
 いつもの種有り巨峰の移植では、まわりの木の樹勢への影響も考えないといけませんから、 肥料とか水とか、大量にやるわけにもいかないんですけど、 今回は、まわりもシャインマスカットですから、いつもよりも多めに肥料、水撒きました。 古い枝は、一芽剪定だし、昨年の枝には、芽キズ入れましたから、 どーにか新芽がでてきて、花芽もついてて、普通にのびてました。 さすがに、花が咲くころには、芯が枯れてしまって、枝が伸びなくなりましたけど、 咲いて実になったものは、とりあえず、ジベ処理して、10粒くらいの小さな房にして、袋掛けました、 根っこが伸びたころには、枝も伸び始めました。 水回り時期になっても、粒は大きくならなかったんですけど、 枝が伸びすぎて太くなりすぎてしまう、ってこともなかったです。 粒が小さい分だけ、早く甘くなりましたし、 最後に、ちょこっとでも粒が膨れれば、家庭用袋入りくらいは作れるかなと思います。
 分園トンネルハウスの中でも、巨峰の古木を2本切って、根っこを掘って取り除いた後に、 シャインマスカット1本と、クイーンニーナ2本を移植しました。 クイーンニーナは、植えるときから期待されていなくて、 どれもこれも、畑の端っこ、防風林の陰で陽当たりの悪いとこばかりに植えてありました。 ただでさえ、着色難しいと言われてる品種なので、なおさら色着きが悪かったのです。 試しに、陽当たりの良いとこに植えてみて、これまで通りに、シャインマスカット同様に作ってみて、 ダメなら諦めよう、切ってしまおう、ということにしました。
 どれもこれも、同じように掘って、根先を処理して、植えて、同じように肥料をまいて、大量に水を撒きました。 でも、クイーンニーナは、1本、新芽が出てこなくて、枯れてしまいました。 根っこ部分の台木からは、新芽が出てきて、伸びてますから、 まったく枯れてしまったわけではないのす。 隣のクイーンニーナの脇芽を切って持ってきて、高接ぎ、緑枝接ぎすれば、復活するかもしれないです。 苗木専門業者さんが作った苗木の方が、将来的には間違いはないだろうって思っていますから、 苗木は、買って植える、苗木が育ってから移植する、ってことだけやってきてまして、 接ぎ木するのは初めてなのです。 接ぎ木テープをAmazonに注文して、やり方をYouTubeで調べて、やってみようかと思ってます。 が、隣で生きてるクイーンニーナの成績が良くないときには、 そのまま切ってしまって、他の苗木を植えようと思います。 人気の品種の苗木は、2年前くらいに予約して買わないと、なかなか手に入らないので、 すでに注文してあるのです。