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山門ぶどう園便り 2018年7月28日
出水市観光協会推薦
山 門 ぶ ど う 園
〒 899−0132 鹿児島県出水市下知識町1116番地
TEL 0996−62−1571
FAX 0996−62−4450
http://www2.synapse.ne.jp/roshiroshi/ 「山門ぶどう園」と入力して検索できます。
○ 巨峰(種有り/種無し)
・・ 7月下旬〜9月
○ ロザリオビアンコ(マスカット)
・・ 8月〜11月
○ セキレイ(赤嶺)
・・ 9月〜12月
○ シャインマスカット
・・ 8月〜9月
今年は、電話での問い合わせに答えていました通り、7月20日から、巨峰の収穫を始めて、
7月25日に、新聞折込チラシを入れました。
だいたい、例年通りです。
房型が小さいわりには、房数が少なかったですし、
着色開始時期に天気が良かったですから、色着きが早くて、
無理をすれば、もうちょっと早くに始めることもできたかもしれないです。
でも、梅雨明け前の大雨のときに、広島県、岡山県などでは、土砂災害が起きるほどの雨でしたし、
この辺りでも、甑島では、かなりの量の雨が降ってましたから、
ビニールをはいだ直後に、あんな雨が降り続いたら、ひとたまりもなく粒が割れてしまいそうに思えて、
「梅雨明け」のニュースが早かったこともあって、ビニールをはがさずに、数日は様子見でした。
再びの大雨はなかったので、ビニールをはいで、お日様に当ててから、収穫を始めました。
大雨の後は、天気続き、高温続きで、
「天気が良いから、甘いでしょう?。」って言われますが、
収穫開始時期は、ちゃんと酸味も残ってると思います。
あまりにも雨が降らなくて、乾燥しすぎて実が軟くなったり、高温で日焼けしたりするのは心配ですし、
乾燥の後に急激に雨が降ると、粒が割れてしまうことがありますから、
夕方から夜にかけては、スプリンクラーで水を撒き続けています。
今年の本園のビニールはりは、2月17日でした。
早い年は、1月末に、ビニールはりをしたこともありましたけど、
今年は、1月、2月に、極寒の日々が続いて、雪が降り積もった日もありましたから、
良い天気になるのを待ちました。
雪が降ったときには、ビニールをはりっぱなしのビニールハウスの上にも積もりましたけど、
一昨年のような、雪降ろしをするほどの降り方、積もり方ではなかったです。
ビニールをはった後は、強烈な寒さもなくて、ビニールハウスの中は暖かくなりましたから、
休眠からさめるのには、ちょうど良かったようで、
巨峰の新芽が出揃った時期は、あまり変わらなかったと思います。
毎年のように苗木を植えてます。
今年は、二重ハウスに10本、無加温ハウスに2本、トンネルハウスに3本、ロザリオビアンコの苗木を植えました。
二重ハウスのロザリオビアンコの古木が、弱ってきてまして、
新枝が伸びにくい、粒が大きくなりにくい、日焼けで干乾びてしまう粒があったりする、
ということで、たくさんの房を切り落として、房数を減らすという年が続いてましたから、
植え替えを考えていたのです。
でも、苗木を植えるとなると、苗木に光を当てるために、それなりの棚スペースを確保しないといけない、
つまり、実を生らせるスペースが狭くなって、房数が少なくなってしまうのです。
まあ、毎年毎年、考えてても、房数は減らしてきてるので、思い切って苗木を植えました。
苗木の枝を伸ばすためのスペースをあけたのと、周りに植えたシャインマスカットの枝が伸びてきたこともあって、
ロザリオビアンコの古木のスペースが狭くなったことで、
枝を切り込むような剪定になって、芽数、枝数が少なくなって、枝が強く伸びるようになりました。
1枝に1房だけ生らせるのは変えてないので、枝が強い分だけ、粒も大きくなってきた気がします。
世間的には、市場的には、種無しで、皮ごと食べやすいぶどうに人気が移ってまして、
白ぶどうは、シャインマスカットが増えてきていると思います。
でも、ちゃんと種のあるロザリオビアンコの方が美味しいって方もいらっしゃりますし、
僕も、慣れ親しんだ味だからなのか、ロザリオビアンコの方が、ぶどうを食べてる感じがします。
種有りで作るロザリオビアンコを作り続けるのか、
種無しで作るシャインマスカットに植え替えてしまうのか、
決められない感じで、真ん中の列に、ロザリオビアンコを植えて、
周りをシャインマスカットが取り囲む配置になってます。
2品種が、このままできれば、味が違うぶどうができるわけですから、このままで良いんですけど、
シャインマスカットを種無し処理するときに、
種有りでつくるロザリオビアンコにホルモン剤が飛んでいって、種無しになってしまわないか心配しますし、
花が咲き終わる時期が違いますから、シャインマスカットの花が咲き終わって、水をまきたいけど、
ロザリオビアンコの花が咲き終わってないと、湿気で病気が発生するのが気になって、水をまくことができなくて、
シャインマスカットの粒が大きくなるのが遅れるなど、
難しいことも多いのです。
白ぶどうには、日焼け防止のために、ソバカス模様、カスリ傷がつかないように、
分厚い果袋、青色果袋、緑色果袋などを使うのです。
新しく営業に来られた関東の袋屋さんが、いろいろな話をされてから、サンプルを置いて行かれたので、
厚みの薄い白袋をかけて、その上に厚手の傘を被せる、ということを、ところどころで試してみました。
早く熟す、早く糖度が上がる、という話です。
シャインマスカットが登場する前は、ロザリオビアンコにかぶせる大きなサイズの青袋がありませんでしたから、
大きな房には、巨峰用の白袋を使ってました。
収穫時期になると、青袋の中の実は、緑色でも、 白袋の中の実は、白っぽくなって、早めに甘くなってました。
ただ、早めに甘くなった房は、ソバカス模様、カスリ症がでやすかったのです。
たぶん、今度の薄い果袋、そんな感じになるのかなあと思ってます。
7月17日に、二重ハウスのシャインマスカットの若木の一番上の粒を、横に切って、糖度を計りました。
16.1度でした。
食べると、粒の下の方は、甘さもあって美味しいのですが、
粒の上の方は、酸味が強いです。
それと、皮ごと食べるには、ちょっと皮がかたいかな、です。
7月25に、若木の粒を、縦に切って、糖度を計りました。
17.9度でした。
ずいぶんと甘くなってますし、こんだけ甘味があれば収穫を始めたい、と思うのですが、
収穫担当さんは、「もう少しかな。」と言ってました。
もう少し、待つことになります。
古木は、花が咲くのも遅かったですし、粒が、房が大きくなってしまった分だけ、甘くなるのが遅れているようです。
若木は、花が早く咲きましたし、粒が小さいですから、早めに甘くなってきましたけど、
房数が少ないですから、採ってしまって無くなってしまうと、
収穫中断、古木のシャインマスカットの味がのってくるを待ち、になってしまいます。
お急ぎの方もいらっしゃるだろうけど、
安定して収穫できるようになるまで待った方が良いのかな、とも考えたりしてます。
昨年、分園トンネルハウスには、たくさんのシャインマスカットの苗木を植えました。
今年は、花芽が着いた分だけ花を咲かせて、種無し処理しました。
弱い枝の房は切り落としましたけど、強い枝には、実を生らせたままにしてあります。
実を生らせながら、枝を伸ばして、邪魔になる木は間伐して、何年かかけて最終的な樹形を作ろうとしていたんですけど、
1本当たりの房数を減らした方が、木の負担が少なくて、
粒が大きかったり、美味しくなるのが早かったりする、ってことなので、
今のままの本数で、シンプルな樹形で育てようかと考えてます。
昨年11月に、ぶどう園の近くに、南九州西回り自動車道の出水インターが開通しました。
熊本、福岡方向へは、建設中ですから、今まで通り国道3号線ですけど、
阿久根までは高速道路で行けるようになりました。
その先は、阿久根インターで降りて、薩摩川内市の水引インターまでは、国道3号線を走ることになりますけど、
鹿児島市内までの往復が楽になりました。
その南九州西回り自動車道からは、鉄塔の看板も見えますし、
ぶどう園を上から見ることができます。
鉄塔には、「山門」だけしか書いてないですし、
ビニールハウスは、上から見ただけでは、ぶどう園とは分からないかもしれないですけど、知ってる方には分かります。
分園ビニールハウスの鉄骨は、建ててから10年以上経ちますけど、錆びも目立たず、綺麗に見えました。
本園ビニールハウスの鉄骨は、建ててから30年近く経ってますから、
毎年のように錆止め塗料を塗ったり、パイプなどの部品交換をしたり、補修はしていたんですけど、
錆びが目立つなあ、って印象でした。
谷換気装置のビニール巻き取りパイプも、今年は、何度も、何カ所も折れてしまって、
巻取モーターが壊れたこともあって、
夕方になると、折れたパイプをつないだり、モーターを取り替えたり、修理してました。
巻取パイプは、昨年の秋冬に、全体的に取り替えたかったんですけど、時間と体力と予算を確保できなかったのです。
今年こそは、本園だけでも交換を、と思ってます。
それに、分園トンネルハウスでは、スプリンクラーの位置の都合で、
シャインマスカットだけに水をかけたくても、巨峰、赤嶺にも水がかかってしまって、
巨峰、赤嶺の花が咲き終わるまで、シャインマスカットにも水をかけることができない、
って期間が一週間以上あります。
できれば、マイクロスプリンクラーを配管して、
水をかけたい品種にだけ水をかけられるようにしたいです。
ここに書いて良い話かどうか分かりませんけど、今年は、宅急便さん、航空便さんの運賃が上がりました。
元々は、運賃値上げのニュースを目にした昨年度の値上げの話だったんですけど、
「ぶどうの収穫は、もう終わりが近いので、今年はこのままで、来年から新運賃を適用します。」という話を聞いてて、
実際に、収穫前になったら、値上げされた運賃表を持ってこられました。
宅急便さんの値上げも、あったんですけど、
航空便さんの値上げが、特に大きくて、
今まで航空便で翌日配達してもらっていた東海地方、関東地方以北も、
クール宅急便で翌々日配達で注文される方が多くなりました。
親戚、知り合いの方々に、到着直後の状態をきいたときには、問題なく良い状態だった、ってことでした。
それに、航空便では、大阪行きが翌日の午後着になってしまったり、
沖縄行き、離島行きのクール便がなくなって、常温だけになってしまったので、クール宅急便で送っています。